元教師・一児の母であるいわママさんが、SNS総フォロワー13万人を獲得、2冊の書籍出版に至るまで

多くのフォロワーを抱えるインフルエンサーには、ご自身の書籍出版やイベントを開催する人も少なくありません。

一見華やかな世界に見えるインフルエンサーの活動も、その裏側まではなかなか見えてこないもの。

書籍出版やイベント開催に至るまでの間には、長い道のりを経ている人がほとんどです。

今回紹介するいわママさんは、元教師・一児の母という立場からSNSで絶大な人気を集め、13万人ものフォロワーを抱えるばかりか、2冊の書籍を出版。

多くの親子に身近なところから「科学」を学べることを伝えています。

今回のインタビューでは、活動の原点からおうち実験発信や書籍出版の裏側、そしていわママさんの「志」とは?について、たっぷりとお話を伺いました。

Interview
いわママ

おうち実験クリエイター
いわママさん

元高校の化学教員で一児の母。
SNS総フォロワー数は約13万人(2025年9月現在)。
インスタグラムでは、おうち実験を中心に未就学児の子でもできる理系知育のアカウントとして、家にあるものや100円均一で手に入るもので、手軽にできる実験を発信中。

目次

SNS発信前のお仕事は?

ーー(新井)こんにちは、よろしくお願いします!

いわママさん

こちらこそ、よろしくお願いします!

ーー(新井)元々化学の先生をしていたそうですね。目指したきっかけを教えてください。

いわママさん

きっかけはシンプルで、人に教えるのが好きでした。
自分の高校時代に出会った化学の先生の教え方がすごくわかりやすかったんです。

その先生が教える化学の授業が楽しくて、「こんな先生になれたらいいな」と憧れました。

高校生活自体も充実していましたし、そのような場所で毎日過ごせる仕事って素敵だなとも感じましたね。

ーー(新井) 実際に化学の先生として現場に立ってみていかがでしたか?

いわママさん

やりがいは大きかったですね。

当時私が赴任した学校は、学習に対して自信をなくしている子も多くて。
思っていた以上に、まず「自分を認めてもらうこと」の重要性に気づかされました。

だからこそ「自分はダメだ」と思い込んでいる子に対して、どれだけ「あなたは大丈夫だよ」と伝えられるかが、子どもたちにとっていかに大事なことなのかを知りました。

ーー(新井) その経験は、今の子育てにも影響していますか?

いわママさん

直接影響してはいませんが、息子が何かに熱中していれば全力で応援しますし、もし何も好きなことが見つからなかったとしても味方でいたいとは思っていますね。

どのような状況にいたとしても、自分が息子にとって1番の味方かつ応援団でありたいです。

コロナが現状を変えた

ーー(新井) インスタグラムで発信を始めた経緯を教えてください。

いわママさん

発信を始めた当時はコロナ禍で自宅保育をしていたため、教員以外での働き方の選択肢を増やしたいと思っていました。

ーー(新井)コロナ禍によって働き方を見つめ直したんですね。 

いわママさん

はい。そこから自分の得意なことで息子を楽しませられないかと考えたんです。

当時2歳だった息子に実験なんて難しいかな・・・と思っていました。

ただ実験をやっていくうちに、工夫次第では2歳児でも十分楽しめる!と感じたので発信を始めていきました。

いわママさんと息子さんでおうち実験をしている様子

ーー(新井)実際におうち実験を発信してみて、反響はどうだったんでしょう?

いわママさん

予想以上に反響がありました・・・!

理系知育系の投稿よりも、おうち実験の方が保存率もコメントも高くて。

実際に「やってみました!」というフォロワーさんからの声がダイレクトに届くとすごく嬉しかったです。

もしかしたらおうち実験が私に求められていることかもしれないと感じたので、テーマを少しずつ寄せていきました。

ーー(新井)おうち実験って、たくさんの知識が必要だと思うんです。
いわママさんは、どういうところからインプットして実験のアイデアを生み出しているんですか?

いわママさん

図書館で自由研究の本を読んだり、インターネットやYouTubeを利用したりしながら生み出しています。

ーー(新井)そこにいわママさんのアレンジをかけているんですね。

いわママさん

そうですね。「3歳の子でもできる」を発信のコンセプトにしているので、材料を100均などで手に入れられるものに変えたり、木を使っているのを段ボールに変えたりなど、手軽かつ安全にできるようにアレンジしています。

ーー(新井)おうち実験を発信する中で苦労したことはありましたか?

いわママさん

実験が成功しないことが続くときや、息子との撮影は苦労することが多かったです。

ーー(新井)少ない回数で試して成功しているものが投稿に採用されているんでしょうか?

いわママさん

それは実験内容によりますね。

回数関係なく、成功率が高いものを採用しているので。

ーー(新井)おうち実験で、「これは伸びそうだな!」と手応えを感じるものはありますか?

いわママさん

 結構ありますけど、伸びそうだと期待したものほど伸びなくて(笑)

一方で、これは伸びないだろうなと思ったものが反響が大きかったり、自分の予想と反することも多々ありました。

一番反応が良くて伸びた、いわママさんの投稿。
踊り回るストローに子どもが興奮する実験です!

おうち実験本、出版の裏側

ーー(新井)書籍出版、おめでとうございます!
書籍の出版は、おそらく出版社からオファーがあったんじゃないかと思うんですけど、いわママさんの中でも「出版したい」という気持ちは、はじめから持っていたんでしょうか?

いわママさん

ありがとうございます!
発信を開始して、アカウントが伸び始めてから思うようになりましたね。

インスタグラムを頑張って本を出版した方がいると知り、自分も出してみたくなりました。

ーー(新井)インフルエンサーが書籍を出版するのは、どういう流れで決まるのですか?

いわママさん

インスタグラムの投稿を見た出版社の方から「一緒に作りませんか?」とDMをいただいたのがはじまりでした。

はじめは驚きましたが、その出版社さんのことを調べてみたら信頼できるところだと確信できたので、思い切って挑戦することにしました。

ーー(新井)実際、本を出版してみてどう感じましたか?

いわママさん

実はあんまり実感がなくて…。

出版社の方からDMが来るまでは、本を出版する夢を目標にやってきたものの、いざ出すとどこか他人事に感じている自分がいましたね。

ーー(新井)「自分が出した本なんだな…」みたいな感じですよね。
ちなみに、出版するまでの期間はどのくらいかかったんですか?

いわママさん

1年3ヶ月くらいですね。

2022年の春にお声がかかって、翌年2023年の夏に第1弾を出版しました。

ーー(新井)本の制作の中で、大変だったことは何ですか?

いわママさん

撮影と解説文の作成です。

大変だった部分でもあり、こだわった部分でもあります。
一番肝となるところなので、力は入れましたね。

ーー(新井)具体的にどのような点が大変でしたか?

いわママさん

本の撮影は動画ではなく写真で見せるため、どのような角度でどういった瞬間が一番魅力が伝わるのか、やり方であれば本当にこの写真一枚で伝わるのか、などを何度もカメラマンさんと撮り直しました。

特に噴き出したり飛ばしたりなどの切り取る瞬間が一瞬であるものは、何度もやり直す必要があり大変でしたね。

ーー(新井)一瞬の切り取りって撮影する側も難しそうな・・・。

いわママさん

撮影してくださったのがプロのカメラマンさんで、いろいろな照明やシャッタースピードを変更していただいたり、編集者の方やアシスタントの方など、大の大人が4〜5名で5日間かけてあーだこーだ言いながら撮影しました。

おうち実験本の撮影風景

ーー(新井)(本をめくりながら)その苦労が本を通して伝わってきます・・・!
写真と解説文含め内容もわかりやすい!!

いわママさん

ありがとうございます!

ーー(新井)第2弾出版のお話をいただいたときは、どのような気持ちでしたか?

いわママさん

素直に嬉しかったですね!

でも、やっぱり少し他人事といいますか…自分の本だという感覚があまりなくて、「おお…すごいやん」みたいな(笑)

ーー(新井)本当にすごいですよ!
第2弾では、第1弾とどのような違いをつけましたか?

いわママさん

大きく変えたのは、本を開きやすい綴じ方にしたところです。
第1弾発売後に、読者の方から『本を開きやすい仕様の方がありがたい』とご意見をいただき、「確かにそうだな」と感じて採用しました。

ーー(新井)そう!本がめくれずに開きっぱなしにできるのは便利です!

いわママさん

第1弾は、わざわざ買ってこないといけない材料が結構多かったんです。
そのため、第2弾では家にある身近なものでできるものを選びました。

あとは、発展させたら(学校などの)自由研究にも使えるような実験を多めにしました。

いわママさん企画で開催されたおうち実験のイベント

子どもたちの“学びたい意欲”を応援できる環境づくり

ーー(新井)最後に、いわママさんの「志」を教えてください。

いわママさん

子どもたちの「やってみたい」「知りたい」という気持ちを応援できる環境を整えていきたいです!

子どもたちは自分で学ぶ力があって、学びたいと思えばどんどん勝手に学んでいく生き物だと思っています。

ーー(新井)確かに!子どもは興味があれば自ら学んでいきますよね。

いわママさん

今の時代はとても便利である一方で、ゲームやYouTubeなどから受ける刺激がすごく多いですよね。

だからこそ子どもたち自身が自ら手を動かしたり、自分の頭で考えながらやってみたいことをやってみたりして学んでいける環境を私たち大人が提供し、世の中へ広げていきたいですね。

ーー(新井)いわママさん、本日は貴重なお話を本当にありがとうございました!

(文・構成:新井由貴子)

インタビュー時のいわママさん

いわママさん
元高校の化学教員で、現在は一児の母。
SNS総フォロワー13万人。
Instagramでは【おうち実験】をテーマとしたアカウントでおうちにあるものや100円均一ショップなどで手に入る道具を使った、幼児でもできて楽しめる実験を発信している。


書籍①:2024年出版の初のおうち実験&あそび本

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書籍②:2025年夏に出版されたおうち実験&あそび本第2弾

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