『犬ごはんを手作りする女』として活動する、ふみさんが伝えたい、“愛犬とその飼い主さんへの想い”とは?

ふみちゃんサムネ

犬のごはんは、ドッグフードがあたりまえだと思っていませんか?

愛犬を喜ばせてあげたいけど、、、

「からだに良くないからおやつは控えめに」

「人が食べるようなものを与えるのは良くない」

そんな風に思っている方も多いのではないでしょうか?



今回インタビューをさせていただくふみさんは、なぜ犬のごはんを手作りしているのか?

そこには、一生忘れることのない、大切な出会いがありました。。。

Interview
ふみちゃんプロフ

木村史子(きむらふみこ)さん
グルテンフリーパンとわんこごはん教室『椿の家』

犬の食育士として、手作りごはんをインスタグラムで発信・講座を開催。
また、米粉パン講師としても大人気。
米粉パン・生米パン・米粉お菓子など、自宅での対面レッスンだけでなく、オンライン講座も開催。
人も犬も「医食同源」を大切に健康でありたいと願い、活動中。

目次

初めてうちにやってきたわんこ

ーー(武林)ふみさん、今日は貴重なお時間をありがとうございます。
お話が聞けるのを楽しみにしていました。
よろしくお願いします。

ふみさん

こちらこそ、よろしくお願いします。

ーー(武林)ふみさんは、犬のごはんを手作りしているんですよね。
そのきっかけを教えてもらえますか?

ふみさん

きっかけとなったのは、先代の初めてお迎えしたわんこですね。

保護犬だったこともあって、からだがあまり丈夫ではなかったんです。

シニアになって、ある時から急に、毎日お腹をこわして下痢をするようになってしまって。

病院で薬を貰っても、一瞬だけ良くなってまた繰り返すような状態でした。

ーー(武林)そうだったんですね。

ふみさん

それで困ってしまって友人に相談したら、手作りごはんをすすめられたんですよ。

ドッグフードじゃなくていいの?という感じでした。

ーー(武林)そう思いますよね。

ふみさん

それから思い切って手作りごはんに変えてみたら、ひどかった下痢がピタッと止まったんです。

残しがちだったごはんも全部食べて、何よりも嬉しそうに美味しそうに食べてくれました。

それがもう本当に嬉しくて、今でも私の宝物の記憶です。

ふみちゃんの椿ちゃん
先代のわんこ 椿ちゃん

椿ちゃんが残してくれたもの

ーー(武林)椿ちゃん(先代のわんこ)の存在は大きいですね。

ふみさん

本当に、可愛かったんです。

だからもう亡くなってからは、ペットロスってよく言いますけど、もう本当に真っ暗闇の中にずっといるような感じで…2年くらい泣き続けていましたね…。

ーー(武林)そうですよね・・・
元々保護犬だったんですよね。

ふみさん

そう、椿ちゃんは、繁殖犬として辛い過去を背負ってきました。

ペット業界の闇ですよね…

パピーミルと言われる、子犬の生産工場のようなものがあって。

ろくな食事も与えられず、糞尿にまみれて、一日中檻の中に閉じ込められて。
無理やり子どもを作らせて、産まれた子どもはペットショップで高額で売られてしまう。

ーー(武林)私も好きでよくペットショップに行くんですが、そんな現実が・・・

ふみさん

もちろんみんながそうではないし、ペットショップにいる子に罪はなくて。

ただ、その可愛い子犬のお母さんは今、幸せに暮らしていますか?と…想像してほしいなと思いますね。

ーー(武林)まさに椿ちゃんが身をもって教えてくれたことですね。

ふみさん

本当に、椿ちゃんにはいろんなことを教えてもらいました。

声が出せない弱い立場の子たちが辛い思いをしている現状。
保護犬のことももっとみんなに知ってほしい。
そして他のわんこにも幸せになってほしいと…

そんな、椿ちゃんの想いが私に宿ったような気がしています。

ふみちゃんと椿ちゃん

愛犬が教えてくれた

ーー(武林)今飼われている2匹も保護犬なんですよね。
最初から手作りごはんを?

ふみさん

そうですね。

ただ、柚ちゃんは子犬の時に保護されてうちにきました。

育ち盛りだから念のためにと、ドライフードも良いものを選んで少しだけあげてたんです。

ーー(武林)確かに、育ち盛りの子犬であれば、その方が良いのかなと思いますよね。

ふみさん

その後、犬の食育を学び、資格を取りました。

そこで自分の間違った認識に気づいて、ドライフードを一切やめて全部手作りにしました。

ーー(武林)間違った認識というのは?

ふみさん

ドッグフードがどんなものか?というところですね。

とんでもないものが入っていることを知りました。

ーー(武林)とんでもないもの?

ふみさん

一番ひどいものでいうと、「BHA」といって発ガン性物質が確認されて人間では使用が禁止されている酸化防止剤が入っています。

封を開けて半年常温で持つということ自体が、とんでもない添加物ですよね。

どこかのふわふわの食パンのように、封を開けて一週間外に外に置いてもカビないような、防腐剤・酸化防止剤…それでも一週間ですよね。

ーー(武林)確かにそうですね。
他にはどのようなものがありますか?

ふみさん

わんこは油の消化がとても苦手なんです。

特に、植物性の油は排泄がうまくできずに、からだに蓄積されていきます。

動物界で、精製された加工油はないですよね?
それを解毒、分解するのにはとても時間がかかります。

毎日のごはんが、油と添加物の多いドッグフードだと、解毒が追いつかず、どんどん不調を抱えていく要因になりかねません。

ーー(武林)なるほど。
ドッグフードにも色々ありますが、根本的に…というところですよね。

ふみさん

ドッグフードメーカーは、「AAFCO(アーフコ)」というアメリカが作った基準に合わせて、ビタミンやミネラル、肉の量などを基準値にして作ります。

その基準が本当の必要量かどうか…という議論があります。

ビタミン量がものすごく多かったりとか、これを手作りはできないだろうというような基準値にしている感じですね。

ーー(武林)そうなんですね。

ふみさん

ちなみに、人間が食べているものは「食品」ですよね。

家畜が食べているものは、「飼料」というカテゴリーです。

ドッグフードのカテゴリーは、「雑貨」です。

ーー(武林)初めて知りました…

ふみさん

ドッグフードの全てが悪いというわけではないですが、粗悪なドッグフードメーカーは、中にひどいものを入れているのが現状なんです。

「4Dミート」といって、食べられないような動物の肉を原料としている安価なドッグフードがあるのも現実です。

ーー(武林)それはこわいですね。
全部手作りごはんにすることで、どのような変化がありましたか?

ふみさん

ずっと消えなかった涙やけやよだれやけ、足先の赤いのが真っ白になりました。

ーー(武林)それはすごいですね
凜ちゃんにも変化はありましたか?

ふみさん

凜ちゃんは、椿ちゃんと同じように繁殖犬でした。

歯周病がひどく、からだの毛も抜けて目の周りも真っ赤でした。

歯周病の治療をして、手作りごはんをあげたら、顔も真っ白になりました。

ふみちゃんの柚ちゃん①
まだほんの一握りのドッグフードを食べていた頃の柚ちゃん(3年前)|涙やけ・よだれやけが目立ちます
ふみちゃんの柚ちゃん②
手作りごはんに変えた後の柚ちゃん


ふみちゃんの凜ちゃん①
お迎えした当初の凜ちゃん|背中の毛が抜けてしまっています
ふみちゃんの凜ちゃん②
手作りごはんに変えた後の凜ちゃん

ーー(武林)すごい変化ですね!

ふみさん

ドライフードの添加物がなくなっただけで、こんなにも見た目が変わるんだと。

そしたらからだの中はもっと変わると、確信しました。

ーー(武林)そこから、発信していこうと思われたんですね。

ふみさん

椿ちゃん・凜ちゃんは、繁殖犬として赤ちゃんをいっぱい産まされて赤ちゃんを盗られて、自分のからだを犠牲にして生きてきたという辛い過去があって…

そんな辛い過去を思うと今でも胸が苦しくなると同時に、もう忘れてほしいと思う。

でも、人は忘れてはいけないですよね。

そんな世の中を変えたいけど、今の私にできることは、自分のわんこを愛すること、そしてごはんを手作りしてあげて幸せを感じてもらうことだと思っています。

ーー(武林)そうですね。
椿ちゃんも、ふみさんのことをちゃんと見てくれていると思います。

ふみさん

もっと早く気づいてあげたかった…と自分が経験したからこそ、少しでも多くの飼い主さんに気づきを届けたいんです。

わんこの幸せと健康には手作りごはんが良いよ!
わんこの不調はごはんから変えられるよ!と。

ふみちゃんわんこごはん

私にできること

ーー(武林)色々なごはんを作っていますよね。
人のごはんでも毎日悩んでしまいますが、毎日作るのは大変じゃないですか?

ふみさん

毎日作らなくてもいいんですよ!

まとめてたくさん作って冷凍しておいたり、作り置きもできます。

ーー(武林)なるほど!

ふみさん

基本的には、人のごはんと一緒に作って、取り分けたらいいんです。

味つけや食べてはいけないものだけ抜けば大丈夫。

お揃いごはんって感じですね!

ーー(武林)それはいいですね!
やっぱりインスタグラムで発信しているだけでは伝わらないところもありますか?

ふみさん

それはすごく感じますね。

体験してもらうと、楽しい!美味しい!簡単!おもしろい!など、喜んでいただけます。

体験する前は、「美味しそうだね」と、少々他人事な感じですよね。

ーー(武林)ふみさんは、犬の食育士としての活動だけでなく、10年ほど前からパン講師としても活動されているんですよね。
米粉パンというのも、ご家族の小麦アレルギーがきっかけだったとか。

ふみさん

そうなんですよ、そこから米粉パンを作るようになりました。

同じように小麦アレルギーで困っている方に、美味しいパンを教えてあげられることも、おもしろくてやりがいがあります。

ーー(武林)それは喜ばれますよね。

ふみちゃんパン

看板犬のいる米粉パン教室『椿の家』

ふみさん

米粉パンの作り方を、本やYouTubeで見て作って失敗してしまっている人を、次々と救済しています(笑)

「おもしろい!」
「美味しくないと思っていたら、こんなに美味しく作れる!」
「こんなに簡単に安心安全なパンが作れるのが嬉しい〜!」


そんな風に言ってもらえることが、嬉しいですね。

ーー(武林)犬の不調で悩む飼い主さんを救いたい気持ちと、共通するところもあるのかなと思います。

ふみさん

わんこごはんにしてもパン作りにしても、自分の特技や技術や体験を、困っている人のために役立てたいですね。

わんこの手作りごはん講座に関しては、これを思いっきりやれたら私は死んでもいい!って思えたんです。

やっと、死んでもかまわないと思えるくらい、やりたいことを見つけたんです。

犬も人と同じ

ーー(武林)犬のごはんはドッグフードがあたりまえではなく、手作りごはんが良いと知ってもらうこと、そしてそれを一緒に体験してほしいですね。

ふみさん

そうですね。
実際に手作りなんてできないかも…と言っていた方が、「まったく不安なく作れるようになった!」「わんこの喜び方が尋常じゃないから嬉しい!」と、手作りごはんに自信がつくところまでサポートしています。

ーー(武林)それは心強いですね!
今後は、YouTube配信や出版なども視野に入れているんですよね。

ふみさん

やっぱり少しでも多くのわんこを救いたい、そしてその飼い主さんの手助けになれたらと思っています。

誰かに喜んでもらえることが、自分の喜びであり好きなことです。

ーー(武林)ふみさんらしいなと思います。
最後に、ふみさんの「志」を教えてください。

ふみさん

犬も人と同じだということ。

食べるもの一つで変わる、その先に愛犬の健康と幸せがあるということ。

何の心配もなく、あたりまえに手作りごはんを作ってあげられる、そんな世の中にしていきたいです。

そして何よりもそれを楽しくやっていきたいですね!

ーー(武林)ふみさん、とても心に残るお話をありがとうございました。


(文・構成:武林友香)

ふみちゃん

木村史子(きむらふみこ)さん

犬の食育士として、手作りごはんをインスタグラムで発信・講座を開催。
また、米粉パン講師としても大人気。
米粉パン・生米パン・米粉お菓子など、自宅での対面レッスンだけでなく、オンライン講座も開催。
人も犬も「医食同源」を大切に健康でありたいと願い、活動中。


講座:
・犬ごはん講座4ヶ月コースレッスン
・米粉パン6ヶ月コースレッスン
・生米パンインストラクター講座6ヶ月コースレッスン

HP:https://tsubakinoie.wordpress.com

Instagram (わんこごはん):https://www.instagram.com/tsubaki_no_ie 
Instagram (グルテンフリーパン):https://www.instagram.com/23tsubaki.no.ie/

note:https://note.com/55wangohan

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ふみちゃんサムネ

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